【なぜ “Do you understand?” ではダメなのか】英語で教える教師の動機づけフレーズ集:Classroom English for teaching purposes – Motivating your students

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まず最初に、これらのフレーズを使えば自動的に学習者がやる気を出してくれるわけではありません。「何のためにこのフレーズを使うのか」を考えることがとても重要なので、その点に留意しながら具体的なフレーズを見ていきましょう!参考文献もめちゃめちゃ役に立つものが多いので、お見逃し無く。

努力を認める:Acknowledging learners’ efforts

「がんばってるね」:praising

学習者が努力している時は、それをさり気なくではなくて、ハッキリと(やや大げさなくらいで丁度よい?)認めてあげることが重要です。

  1. Keep up the good work
  2. That’s a great effort
  3. That’s a real improvement
  4. You’re on the right lines
  5. Keep going

公平な反応:giving fair feedback

「新しい単語を5つ使えたね!」とか「ちゃんと順番を待ってえらいね!」とか、ただ単に学習者がしたことを客観的に述べるだけでも、承認している感じがとても強調されると思います。

  1. Good job Jamie, you just used five new words!
  2. Jenny, thank you for waiting for your turn to speak. You are being very patient.
  3. Wow, that was quick!
  4. You did it on your first attempt!
  5. I understand what you mean, but we don’t say that in Japanese.

最後の5番の言い方は、意図が通じれば良いだけの場面では言う必要はありません。間違っているからと言って、いちいち訂正するのは考えものです。いまは言語のルールを学ぶべき時か、あるいはコミュニケーションに集中すべき時なのか、教師はその場で高度な判断をしなくてはいけません。これ本当に大変ですよね。もっと給料欲しいですよね。

理解度を探る質問:asking the right questions

学習者の参加を促すために、教師はたくさん質問をして、彼らの答えはすべて受け入れます。できれば、その答えが良いとか悪いとかの判断も学習者にさせたいところです。学習者が「私には発言権があるんだ」ということを自覚して、気軽に質問や意見をできるようになって欲しいわけですね。

なぜ “Do you understand?” ではダメなのか

まず、”Do you understand?” を連発する先生は、今すぐ自分の語彙を見直しましょう。日本語で教えている人も同様です。「わかりましたか?」と言っても、返事は「はい」に決まってますから。もし、そこで疑問点を解消すべく質問する学習者がいたとしても、その人が抜群に優秀なだけであって教師の指導方法が良かったから質問が出たのではありません!

多くの日本人が誤って使用するこのフレーズをやめるだけでも、教師中心の「教える」授業形式を見直し、より学習者中心の学びに方向づけることができます。筆者は、学習者が「学ぶ」ための授業を推したいと思います。

これは目先の言い方を変えてもあまり意味がないです。なぜなら、学習者がYes/Noで答えられてしまう質問だからです。以下は、”Do you understand?” と同義なので、言ってもほとんど意味がありません。

  1. Did you get it?
  2. Are you with us?
  3. Are you following me?
  4. Is that clear to you?
  5. Did I answer your question?

ここで、5は話者としての教師が学習者の助けになっているかを確認している、という点ではやさしい言い方ですが、重要なのは学習者が何をどこまで理解しているのかを、彼らの口から言わせる、ということです。

もちろん、フィラーとしての “you know what I mean?” などが口をついて出てしまうのはそれほど大きな問題ではないと思います。いま学習者に理解してほしいことが本当に理解されているのか、そのデータを採取するときの質問の仕方に気をつけることが重要です。

「わかった?」ときいても意味がない

この時、「わかった?」ときいても学習者は「はい」と答えるばかりで、質問すら挙がりません。そこで間髪入れずに「何が分かったの?」と続けるなら話は別ですが、ちょっと感じ悪いですね。学習者が答えたくなるような質問形式に変える必要があります。

  1. Why is there ‘れる’ on this verb?
  2. Can you pronounce this word?
  3. How many steps do we have for this activity?

「わかった?」の種類

教師が学生の理解を確認したい場合は大きく分けて2つあります。指示を出した時と、意味や定義を説明した時です。いずれの場合も「わかりましたか」と質問することで得られる効果はほとんどありません。

EFL(外国語としての英語)教育においてはこの2つの場面における質問の技法が確立されていて、簡単で効果を発揮するテクニックとして利用できます。これは言語教育に限らず、数学でも歴史でもあらゆる学習の場で使えるのですが、また別の機会にご紹介したいと思います。

参加を促す:encouraging to participate

今度は質問を受ける時。”Good question”は、自分が返答に困った時にも使う常套句ですが、本当に良い質問が来たら、本当に嬉しそうに言えば良いと思います。「発言してよかったな」と学習者が思えるような反応をしてあげたいところです。

「いい質問ですね」:good question!

  1. (That’s a) good question.
  2. Great question!
  3. Good point!
  4. I think that’s the right answer, I just couldn’t hear you.
  5. That’s just what I was looking for!

「いいね!」の言い方:positive reactions

  1. That’s a great idea.
  2. Good idea!
  3. I think that’s a fantastic idea.
  4. I like that (very much)!
  5. You know what? That’s a good idea.
  6. Cool!
  7. Brilliant.
  8. Nice work!
  9. Great stuff
  10. Perfect.

「がんばれ!」の言い方:encouraging

1や2のような月並みな言い方をすると白けそうですが、抑揚やタイミング次第で非常に効果を発揮してくれるフレーズだと思います。

  1. Come on, you can do it!
  2. Don’t be shy
  3. Don’t give up
  4. You’re almost there
  5. Don’t worry about your pronunciation/spelling
  6. No need to rush/ There’s no hurry/ We have plenty of time

発言や活動の敷居を下げてくれるような、4や5の言い方が筆者は好きです。

「おしい!」の言い方

「はーい不正解!」みたいなネガティブな言い方は避けましょう。そう言った方が面白いときは良いと思いますけど。

  1. Almost!
  2. You were almost right
  3. Good try, but not quite right
  4. You’re halfway there
  5. You’re on the right track! Try changing the…
  6. That’s good Japanese, but it has another meaning.

建設的な否定:being positive about negative feedback

一方、ルールを守らない学習者に対しては否定的な言動をしてしまいがちですが、学習者から答えを引き出すようにしましょう。ごく自明の、当たり前のことを言わせるだけですが、何かを頭ごなしに指示するのとは、印象が大きく違います。

  • Michael, be on time, please. What happens if you are late more than three times?

参考文献:便利な “Classroom English” の資料集

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