Quest公式ストアには無いアプリで遊ぶ – WebXRとSideQuestという選択肢

Oculusストアにない無料アプリで遊ぶ #ほぼ週刊ググレカス
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誰かを撃ち殺したり、殴り倒したりしないゲームはもっと無いのか? …そもそもの発端はこのような疑問からでした。破壊衝動や攻撃性は恐らく人間のさがなのでしょう、捨てられないのかもしれません。まあでもこの話はいいんです、今回はQuest 2のアプリの入手先についてです。

Quest公式ストア以外にもVRの世界は広くて、様々なプラットフォームでアプリや体験型の作品が公開されています。それらは大きく分けると:

  1. WebXR
  2. SideQuest(ヘッドセットにアプリをダウンロードする)

の2つかと思います。他にもあれば教えて下さい!

このブログの今月のサポーターの皆さんにお礼を申し上げます:
Li02380さん、Amiさん、Cocoさん、ゴンタ=ミチさん、ナゾの冒険家さん、ヒロパンマンさん、びびあんさん、ミニヤンさん、ありがとうございます!🎉

WebXRという選択肢

「特定のプラットフォームに依存しない、Web上でVRしよう!」というのがWebVRで、その他もろもろの「なんちゃらリアリティ」のWeb上での実装をまとめて “WebXR” とも呼びます。

「クロスプラットフォーム」であることの意義

WebXRでは、ユーザー側にWebブラウザさえあれば、利用する機器はパソコンでもスマホでもタブレットでも何でもいいのです。これは画期的なことで、人々が「なんちゃらリアリティ」体験をできるようになるための障壁が低く、より多くの人が気軽にこの技術の恩恵にあずかることができることを意味します。このように特定の機器に依存しないアプリや環境のことをクロスプラットフォームと呼んだりもします。

「メタバース」と騒ぐだけで “WebXR” に言及しない輩はモグリ

例えばQuestのように特定のハードウェアやサービスを擁する巨大企業がメタバース(と昨今言われる何か 笑)を牛耳る未来は想像に難くないところですが、このように権力が一極に集中するような構図を中央集権的といいます。そうではなく、誰にでも開かれた分権的な社会を守るためにも、WebXRが業界を牽引していって欲しいものです。特定のプラットフォームに依存しないというのは、以上のような文脈で、とても大きな意味を持ちます。

これまでのインターネットやその周辺技術が普及・発展してきた過程をみれば明らかなのですが、これらは常に、自由に改変・再配布が可能な(そしてほとんどの場合に無償の)プログラムの数々によって支えられてきましたし、現在もその営みは続いています。このような縁の下の力持ちのお陰で今日の巨大なネット社会があるのです。

もし「メタバース」とやらが次なる大きな技術的飛躍であるのならば、中央集権に依らない社会のデザインを旨とするべきです。この点に言及せず、いたずらに目新しさを喧伝するだけの軽薄な輩の話に耳を貸す必要はありません。


さて、Quest上でWebXRするなら、本稿執筆時点ではFirefox RealityというWebブラウザをインストールして使うのがおすすめです。ブラウザが準備できたら、下記のサイトで楽しそうなゲームを探しましょう。

WebXRの「BeatSaberもどき」が秀逸すぎる件

Moon Riderは明らかにBeatSaberを意識したオープンソース・プロジェクトで、BeatSaberとほぼ同じことができます。「おれ、この戦いが終わったらQuestを買ってBeatSaberをやるんだ」とずっと思っていましたが、何かこのサイトで遊んだら満足度が高すぎて、BeatSaber要らないんじゃね?ってなってます。

Moon Riderはフィットネスアプリが続かない人におすすめ

Moon RiderとBeatSaberの比較動画

初めはQuestに無料でついてくるフィットネスアプリをやってたのですが、つまんないんですよね!すぐに飽きました。笑

その代わりに始めたわけではないのですが、好きな音楽(レッチリとかFoo Fightersとか)で音ゲーをやってみたらこれが楽しくて、しかも運動にもなるので継続できています。フィットネスアプリをやってもまったく達成できなかった消費カロリーや運動時間の目標をあっという間に通り越して、目標を上方修正するに至りました!

レベル設定がHARDの曲をまじめにやると、5分で相当疲れます。20分で汗だく。その上のSUPERとかSUPERNOVAというレベルもありますが、ふつうの人間には無理ですね〜。

この動画を見る限りでは、全体的な品質の高さとカスタマイズ性でBeatSaberに軍配が上がるようですが、無料のオープンソースプロジェクトとガチの製品を比較しているわけで、これは逆に言えばMoon Riderの質の高さの現れということでしょう。

Silk Brushで「3Dお絵かき」

Silk Brushの起動画面

Silk Brushは、Tilt Brushという有名なお絵かきアプリがオープンソース化されたことを受けてWebXR用に移植されたアプリです。様々なブラシやツールを使って空中にお絵描きができ、完成したものは絵ではなくて「世界(ワールド)」としてバーチャル空間で楽しめます。

Side Questという選択肢

SideQuest: Early Access Virtual Reality” ではQuest公式ストアには未登録のアプリを入手することができます。(中には公式ストアにも登録されていて、入手しやすいアプリもあります)

We make it easier for users to access content that is not yet available on the Oculus Store and as a proving ground for developers to validate their content and kick start their communities.

SideQuest

Open Brush

Open Brush | SideQuestは、上述のSilk Brushと同様のことができるQuest用アプリです。

ジェダイになるための訓練をする

これはゲームというか、本当に訓練です。ただひたすらドローン?から撃たれるのをライトセイバーで防ぎます。映画みたいに相手に真っ直ぐ打ち返すのができないと思うのは、まだまだフォースの扱いが未熟だからなのでしょう。興奮して移動しすぎると、窓から落ちて動けなくなります!笑

Lightsaber training VR on SideQuest – Oculus Quest Games & Apps

(2022.01.10追記)WebXRで、”RogueSaber” という似たようなデモを作った人がいます。みんなライトセーバー大好きなんですね。

楽器を演奏する

やってみたかったのが、ドラムとピアノ。

Paradiddle | SideQuestはドラムのアプリです。自分で太鼓の配置を調節して叩いたりBGMに合わせて叩いたりできますが、いま一歩という感じ。スネア、ハイハットはいいとしてタムもシンバルも、どれを叩いても音色が同じというのが残念。バージョンアップに期待

VRtuos | SideQuestはピアノ練習アプリ。典型的な音ゲーの感覚で、次に弾く鍵盤を指示してくれます。ABループやテンポ設定ができ、やり込めば相当に上達できると思います。難点はレパートリーがクラシック音楽に偏っているのと、初期設定で鍵盤のキャリブレーションが微妙にずれると狙った鍵盤を上手く弾けないことがあるくらいでしょうか。

“WebAR”もあるよ

今回は触れていませんが、本稿執筆時点ではWeb上で拡張現実(Augmented Reality)を実現する”WebAR”の方が、WebXR界隈では盛んなようです。ARの一番簡単な例は、Pokemon Goでポケモンを捕まえる時、カメラ映像にポケモンが合成されて部屋の中にポケモンがいるように見えるアレです。新し目のスマホをお持ちの方はWebARが楽しめるサイトが多いので、探してみてください!

参考文献

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