選挙で、なんとなくではなく、自分で考えた明確な根拠に基づいて投票していますか? 学校教育でこうしたことが教えられていない結果として、大人たちがあまりにも簡単に、悪意ある報道や政府発表に踊らされてしまっているのが現状です。今回は簡単なウェブ検索を使って「自分で考えて投票する方法」をご紹介します!
以下は国政選挙でも地方選挙でも使える方法です。
基本的な考え方
難しい話は勘弁してくれという人は、これだけは覚えておきましょう。これまでの日本の舵取りを良しとするなら与党に、ダメだと思うなら野党に投票します。
例えば最近、こんなニュースがありました。
政府の失敗を象徴するようなニュースですが、いやいやマスクを保管しておいてもらって助かった、と思うならば政府与党に投票すればいいのです。これはひどい、と思うなら野党に投票しましょう。
このように、基本は「これまでに何をやってきたか」で評価すればよいわけです。地元の選挙区の候補者についてまったく知らなくても、下記のポイントだけ押さえておけば迷うこと無く投票できるでしょう。
- テレビを消す。
- 公約はまず間違いなく破られるので評価しない。
- これまでの政府の仕事ぶりで評価する。
もちろん最後は好き嫌いもありますから、少しでもマシな方に票を投じてください。
まずテレビを消す
もっとも無意味なメディアです。大衆として扇動されたくなかったら、まずここから情報を断ちます。新聞も同様です。もっとも重要で、かつ必要なことは「事実のみを集めて、あなたが自分で考えて答えを出すこと」です。あなたの人生なんですから。池上彰に聞いてもダメです。
公約は必ず破られる
え、まだ公約なんて信じてるんですか?これまで、日本でごく普通に「投票とガッカリ」を何度も繰り返してきた人なら、公約など票集めの口三味線に過ぎないことは、もういい加減にご存知なはずです。また騙されるつもりですか?
つまり公約は投票すべきかどうかの判断基準にはならない、ということです。ここテストに出ますよ!
選挙公報は意味がない
公約がずらずら書いてあるだけですから、嘘八百です。紙資源と人件費の壮大な無駄ですが、「こいつは論外」という足切りには便利な側面もあります。
政党のイメージは幻想
自分が政党に抱いているおぼろげなイメージから、候補者を選んではいけません。 それを「思考停止」と呼びます。
誰でも、話を単純化するのを好みます。「〇〇党だから〜だ」という単純化されたイメージに頼りたくなるのは、あなたに他の判断材料がないからです。まずは目の前の候補者をよく見極めましょう。
人物と実績を見る
さて、すでに述べたように政党も公約も当てにならないのだったら、何を基準に投票すればよいのでしょうか?
まず大前提として、あなたの1票は「目の前の候補者を国会(または地方議会)に送るかどうか」を決めるためにあります(比例代表を除く)。つまり「こいつは議員に相応しいのか」という見極めをするのがあなたの仕事なのですから、政党のイメージとか、守られない公約とかは、実際どうでもよいのです。
いわばこれは採用案件ですが、大事な採用を書類選考だけで済ませていいのでしょうか? そうです、面接をしましょう!
YouTubeで各候補者の演説を見る
YouTubeで検索しても動画が出てこないような候補者はゴミです。まともな活動をしていれば、街頭演説とか、インタビューとか、何かしらの実績が動画で残っているはずですから。
- 候補者の演説をよく聞きましょう。日本語がまともに話せない候補者はゴミです。
- これまで何をやってきたのかが言えない候補者は実績がない、つまりゴミです。
- 各論はともかく、国政選挙ならば「日本をどうしたいのか」を伝えない候補者はゴミです。
- 国民の利益を考えているか、そういうふりをしているだけか、あなたが面接官になったつもりで吟味します。
Twitterは「バカ発見器」
候補者のおバカ度はTwitterでも測ることができますから、Twitter検索も活用しましょう。各候補者の公式アカウントがあれば見ておくとよいでしょう。ダメな人に限って、笑ってしまうほどボロを出してくれているので、すぐに判断できます。
「マシな方の最悪」を選ぶ
ゴミしかいない、つまり消去法で消していくと、候補者が誰も残らないこともよくあります!どいつもこいつも、ロクな候補者がいませんね。そういうものです。完璧超人なんていませんから。たいていの場合「どれが一番マシだろうか」と考える、あまり楽しくない作業になりますが、それが普通なのです。
欲しい情報は、ほぼすべて選挙ドットコムで手に入る
ここからは、もう少し考えて投票したい人のための手順です。まずはもう少し詳細なデータを手に入れましょう。
いつからか、とても頼れるウェブサイトが現れました。選挙ドットコムでは候補者一覧や当落情報のほか、選挙公報のPDF版まで手に入ることがあります。
選挙区と候補者を知る
考えて投票するためには、以下について知る必要があります。
- なぜ今回の選挙があるのか
- 自分が投票できる選挙区はどこか
- 前回の選挙結果はどうだったか
- その選挙区では何人が立候補していて、何人が落ちるのか
- 誰が当落線上にいるのか
なぜ今回の選挙があるのか
解散総選挙や任期満了なのか、誰かの辞任に伴う補欠選挙なのか。それによって定数も違いますから、大前提としてまず今回の選挙の名目を知ることが重要です。
自分が投票できる選挙区はどこか
あなたがお住いの地域の選挙区は何県の何区でしょうか。例えば衆議院議員総選挙であれば、下記のように検索して調べましょう。
🔍 衆院選 候補者一覧
日本政府が作ったウェブサイトほど見にくいものはないので、ググって上の方に出てくる新聞社の特設サイトか、または「選挙ドットコム」をおすすめします。
前回の選挙結果はどうだったか
例えば任期満了に伴う選挙の場合、現職議員が再び立候補するのかどうかによって空席の数が変わってきます。よりよい現状認識のためにも、前回の選挙結果について知る必要があります。
現職議員の一覧は、選挙ドットコムで前回の選挙結果を見ればすぐ分かります。
現職議員と今回の立候補者の差分を知るためには、Googleスプレッドシートを使うと便利です。例えば、選挙ドットコムの表をIMPORTHTML関数でシートに取り込むことで情報の整理が容易になります。
その選挙区では何人が立候補していて、何人が落ちるのか
「誰に投票すべきか」で悩むこともあるでしょう。そんな時は発想を逆転させましょう。なぜなら「誰を落とすべきか」は比較的簡単に決まるからです。
ここで、すでに調べておいた定数、立候補者、現職議員の情報が役に立ちます。
例えば定数10に対して、12人の立候補者がいるとしましょう。
- 現職の10名全員が再立候補している場合:
この場合、新人の2名が落ちるのか、現職から誰かが脱落するのか、という選挙になります。もしあなたが現職議員を落としたいと思っていて、接戦が予想される場合、新人に投票するのが最も効率的な選択となります。 - 現職のうち8名だけが再立候補している場合:
このような場合は、現職が全員当選すると単純に仮定すると、2つの空席をめぐって新人4名が争うという見方ができます。この4名のうち、どの2名を落とすべきかと考えてもよいでしょう。もちろん現職が落ちることもありますから、この限りではありません。あくまでも仮定の上での話です。
誰が当落線上にいるのか
前回の得票数を見ておきましょう。トップ当選するような候補は簡単には落とせないので、ギリギリ最下位で当選した現職議員に注目します。その得票数がボーダーラインだったということです。そのすぐ下で落選した候補者の得票数との間に大差がない場合、その現職議員は比較的落としやすそうだ、ということになります。
あるいは、前回惜しくも落選した候補者に今回も落選してほしい場合もあるでしょう。当落線上の候補者を抑えるためには、前回ギリギリ当選した現職議員を応援するとよいかもしれません。もちろん、その現職議員が、落としたい候補よりはマシな場合の話です。
それでも各政党の立ち位置を知りたいとき
比例区への投票などで、どうしても政党を選ぶ必要が出てくることがありますね。どうやって「まともな政党」を選んでいますか?
前述の通り、「〇〇党だから〜だ」という単純化されたイメージに頼りたくなるのは、あなたに他の判断材料がないからです。つまり勉強不足なのです。そんなあなたを責めるつもりはまったくありませんよ。ちょっとおググりになればいいだけです、こんな風に。
🔍 誰に投票すればいいかわからない
すごく真っ直ぐな検索ワードだと思いませんか!これで、候補者アンケートとあなたのアンケート結果をマッチングしてくれるボートマッチと呼ばれるサイトがたくさん出てきます。池上彰はダメです。例えば毎日新聞のボートマッチはこちら。
こういうサイトで、自分の考え方にマッチする政党を選ぶ、というのも1つの方法です。ただし、このアンケート項目を決めているのは新聞社などですから、その時点でバイアスがあるということもお忘れなく。
裁判官の審査も大事!
最高裁判所裁判官国民審査です。忘れがちですが、最高裁の判事にもクズが混じっているかもしれませんから、国民が彼らを審査するのはとても重要です。この審査で裁判官が罷免されたことはこれまでに一度もなかったはずですが、彼らはこの国民審査の数字を非常に気にしているそうです。つまり、国民審査の結果によって判決が変わることもありうる、ということです!
ここで、2021年の衆院選むけの情報を貼っておきます。各判決において、これまでにどの裁判官がどのような判断をしたかが下図で一覧できます。明らかに政権におもねる、三権分立をないがしろにする、おかしな判断をしている輩がたくさんいますね。
表の見方がよく分からない時は、引用元の下記の動画をご覧ください。
この動画を制作しているビデオニュース・ドットコムは、広告に依存しない、つまりスポンサーの圧力で報道を捻じ曲げられることのない、独立したインターネット放送局です。マスメディアでは報道されない重要な事実を知りたい人は、ぜひご支援を。
コメント